クモ膜下出血闘病記

発症編その4

さて、2回目の電話。発信はベラさんの携帯でしたが、出てみると相手は救急隊員でした。

「ご主人さんですか?ベラさんなんですが、頭痛を訴えていまして、頭の方の病気が疑われます。
これから病院へ行くので、至急来てくれますか?」
「え~と・・・どんな感じなんでしょうか・・・?」
「検査しないとなんとも言えません。とにかく、早く来てください。」

救急隊員から電話を受けたのも初めてでしたが、とにかく「早く来てください」と何度も言われたことに、並々ならぬ状況というのを薄々と感じたのでした。
救急隊員から指示された病院は、新宿区のA病院。
恥ずかしながらこの病院は初めて知りました。最近、いろいろと有名です。もともと有名なようです。
私は救急隊員の方へ病院の行き方を聞きました。新宿駅からタクシーで15分くらいだ、とのこと。
「タクシーの運転手にA病院、て言ったらわかりますか?」
「わかると思います。」
初めて聞いた病院名に不安を感じた私は救急隊員にマヌケな質問をしていました。実際、相当に有名な病院でしたから・・・。

とにかく、急いで支度をして駅に向かい電車に飛び乗りました。途中から追いつかれた特急に乗り換え新宿に向かいました。
新宿駅は、みなさんご存知のとおり、なかなか(とてつもなく)大きいので、慣れてないと出口まですぐにはたどり着けません。
ましてや、焦りもあって、はっきりいって目の前はぐらぐら揺らぎながら探し続け、ようやく南口へ出ました。
本当は、東口からが一番近いのですが、それはだいぶあとになってわかったことで・・・。

駅前に停まっていたタクシーに乗り、病院名を告げると、「はい」と。
「〇〇から行っていいですか?」と聞かれてもわかりません。
「お願いします。」と言って、あぁ、A病院のこと知ってんだ・・・などと思っていたりしました。

A病院に着いてタクシーから降りると、これはでかいぞ、と思いました。
ちょうど新病棟を建築中で、警備員が何人も立っており、入口まで案内してくれました。

救急患者の出入り口から入ると、大勢の患者さんの中にベラさんと一緒にいた友人がおり、「あぁ、〇〇!(主のことです)」と会うことができました。
しかし、ここでベラさんに会うことはありませんでした。

続く・・・・

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です