クモ膜下出血闘病記
急性期(手術)編 その2
手術の実施を通告された主。
手術の内容についての説明を主治医のODrより受けるのでした。
術式としては2種類あり、一つはコイル塞栓術、もう一つはいわゆる開頭によるクリッピング術というものでした。
コイル塞栓術は、血管を通して動脈瘤までコイルを通し、瘤の中をコイルで埋めて破裂を防ぐというもので、身体的な負担は少なくて済む、という術式でした。
クリッピングというのはまさにそのままで、破裂した血管をクリップで留めて出血を止める、というものです。
ま、そこらへんはネットでもたくさん情報がありますし、罹患された方やご家族の方なら嫌っていうほど話を聞かされていると思うので、ましてや素人の主が医療のことをくどくど述べるのは適切ではないのでここらへんで割愛します。
ここで、ベラさんに行う手術はクリッピングということを告げられました。
当時、二つの術式の説明を受けていたので、身体的な負担が少ないコイル式にしないのか、と思っていましたが、ベラさんの状態からすれば致し方ないことだったかと思います。
手術となり、主と主の母は看護婦さんに別室へ案内されました。そこは手術室の同じフロア(すぐ横)にある、いわゆる待合室のような部屋で、ソファとテーブルがありました。看護婦さんは毛布を持ってきてくださり「終わったらお呼びしますね」と言って退室されました。
さて、この病院。おそらくは東京でもかなり大きな病院かと思います。
病床数は700以上だったかと。先端医療やらもあり、レジデントも多数おり、救急車もひっきりなしに出入りしていました。
病院名を載せればあ~あそこか、と思われるかもしれません。
にもかかわらず、かなり古い建物や施設で、正直不安になるような場所等もありました。
待合室の隣のトイレに行ってびっくり!なんと和式なんです・・・。
和式トイレって、身体的な負担がかなり大きいもので、健常者ならまだしも、病院で和式とは・・・。洋式と併設ならわかりますが和式オンリーって。
この病院には売店、というか、コンビニが入っていまして、24時間営業していました(すごい!大病院では当たり前なのでしょうか・・・)。
待合室に案内してくれた看護婦さんから、「売店がありますので飲み物など買ってきてくださいね。」と言われていたので、気晴らしに行ってみました。
売店は別棟にあり、地下の通路を通っていくのですが、なにしろ真夜中ということもあって廊下などはほとんど照明が消えていて、今思えばかなり不気味な雰囲気でありました。その時はそれどころではなく、なにも感じませんでしたが・・・。
昼間は人通りも多く、そんな雰囲気ではないんですけど。病院の夜という、ある意味貴重な体験をしました。
しかし、その時はそんな余裕もなく、ただただ長いながい夜が続くのでした・・・。
続く・・・。