クモ膜下出血闘病記

手術後編 その5

転院先が見つかるまでは、病室で過ごすことになったベラさん。
相変わらずの微熱やあちこちの痛みなどが続いているのでした。
そんな中、検査のためCT造影検査を行いました。翌々日、医師より、血管については問題なし、との報告をいただきました。
ただし、正常圧水頭症が認められた、と言われたのでした。

脳と頭蓋骨の間に流れている水(脳脊髄液)がうまく流れず、脳室に脊髄液が溜まり脳を圧迫してしまい、方向障害や認知症のような症状が出てしまう症状を正常圧水頭症と言います。原因は様々ですが、くも膜下出血後の血液が原因で髄液の流れを止めてしまうことが多々あるようです。(専門的なことは調べてください)
治療法としては、髄液を流す道を作る手術しかないということでした。

手術後、頭痛や無気力などはこれが原因だったのかと腑に落ちた一方で、またもや手術かと不安も募るのでした。
医師からの説明を受けた翌日、ベラさんの両親は帰りました。
これからは一人でべらさんを看ていかなければ、という気持ちになりました。もちろん、主の親が地元におりますので、その後もなにかと世話になったのですが・・・。
なによりも不安だったのは、家で一人でいることでした。自分が倒れた時には、しばらくは誰にも見つけてもらえないのか、という不安がありました。

その後の数日間、ベラさんは嘔吐を繰り返し、食事もほとんど食べられずベッドで過ごしていました。
水頭症の診断から1週間後、いよいよ手術となりました。
手術は脳室-腹腔シャントいわゆるV-Pシャント術というもので、脳室から首を通ってお腹の中へ水を逃がすという手術でした。
11時過ぎにオペ室に入り、14時頃に戻ってきました。本人は涙を流して泣いていました。
しばらくすると「お腹が空いた」と言い、クリスピークリームドーナツを買って来いとしきりに言い始めました。
「手術当日にそんなに食欲があるなんて」と看護師さんも驚いていました。

翌日、新宿駅でクリスピークリームドーナツを購入し少しぶらぶらしていたら病院から電話がきました。
「シャントがずれてしまっていて水がうまく抜けていないので再度オペします。」とのことだった。
急いで病院に向かったが、予定外の手術のため遅い時間になるかも、とのことでした。
ベラさんも「いつ始まるの?」と不安げな様子。
結局、手術室へは19時半頃に入り、21時過ぎに戻ってきました。本人はぐったりしていて、半分眠っている感じで、主は帰路へ着くのでした。病院からは約2時間、家に着いたのは0時近くでした・・・。

続く・・・。

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